Trados 2009のお勧め教材本・入門本はこちら → 即効解決 SDL Trados Studio 2009
Trados 2009を使った実際の翻訳作業に入る前に、原文ファイルに目を通し、細かな点を検証します。毎回詳細に検証する必要はありませんが、初めて翻訳作業にTradosを導入するための講座であるため、一つの形式として下記を検証していきます。
原文ファイルの主な検証項目
- ファイル名
- ファイル形式
- 原文の内容
- 再利用性
ファイル名
原文ファイル名については、基本的にはクライアントから受け取ったままのファイル名でも構いませんが、自分でパっと見て分かるファイル名に変えてしまうのも有効です。
ファイル形式
Trados 2009でサポートされているファイルかどうかを見ます。全25種類のファイル形式がサポートされています。翻訳者が取り扱うファイルはWordやExcel、Power Pointなどが多いと思いますが、Officeシリーズでは03年バージョンの「.doc」「.xls」「.ppt」よりも、07年バージョン以降の「.docx」「.xlsx」「pptx」の方がTrados 2009への取り込みでエラーが起きないということを覚えておいて下さい。
私自身は複雑にレイアウトされた「.xls」や「.ppt」形式のファイルを取り込む際にエラーがよく起こるので、あらかじめOffice 2010を使って「.xlsx」形式、「pptx」形式に変換しています。
原文の内容
翻訳作業の前に原文の主な内容や分野を見ます。Trados 2009を長期的に利用する場合、内容や分野に応じ、どのファイルをどの「プロジェクト」に割り当てるかが重要です。プロジェクトへの割り当てを適当にしていると、翻訳メモリーのメンテナンスや各プロジェクトの管理に必要な手間が増えてしまいます。
再利用性
そもそもTrados 2009で翻訳する必要があるのか、という基本的な事項です。同じ原文や類似の原文が出てこない感じがするファイルについては再利用する可能性が小さいということで、翻訳メモリーのデータを無駄に大きくしないために、Trados 2009は使用しない方が良い場合もあります。
個人的には雑誌記事やニュース記事などは訳文の再利用性が低いように思います。逆に法律文書や契約書、マニュアル、取扱説明書などは高い再利用性が期待できます。ほか、再利用性が高くなくても、翻訳メモリーを辞書代わり使える場合もあるので、専門用語の多い文書は基本的にTrados 2009を使用します。
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