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複数の用語ベースを一つに統合する手順を学びます。ここではSDL MultiTerm 2009とSDL MultiTerm 2009 Convertの使い方を「用語ベースを作成」と「用語ベースに用語を登録」で学習済みであるものとします。
2つの用語ベースを用意
- MultiTerm 2009とSDL MultiTerm 2009 Convertを使い、今回の講座で使用する用語ベースAと用語ベースBを用意します。まずMultiTerm 2009で2つの用語ベースを作成し、Excelで作成した用語集2つをそれぞれの用語ベースにインポートします。
MultiTerm 2009で用語ベースを2つ作成
まずはMultiTerm 2009を使い、次のようにインデックスフィールドに「Chinese」と「Japanese」を選び、用語ベースAと用語ベースBを作成します。また、保存先のフォルダーは「フォルダーを作成」の通り、Fドライブ→翻訳→トラドス→用語とします。(↓)

用語ベース2つを作成したら、保存先フォルダーを確認します。(↓)

(↑)用語ベースの本体として、用語ベースA.sdltbと用語ベースB.sdltbが保存されています。
Excelを使って用語集を2つ作成
次に、Excelを使って用語集を2つ作成します。今回はサンプルですので、AとBにそれぞれ5個、適当な用語を入れておきます。(↓)
用語集Aの中身(↓)
Chinese | Japanese |
电脑 | コンピュータ |
程序 | システム |
系统 | プログラム |
软件 | ソフトウェア |
硬件 | ハードウェア |
用語集Bの中身(↓)
Chinese | Japanese |
宇宙微波背景辐射 | 宇宙背景マイクロ波放射 |
寒武纪大爆发 | カンブリア爆発 |
板块构造 | プレートテクトニクス |
伽玛射线爆发 | ガンマ線バースト |
超级地幔柱 | スーパープルーム |
SDL MultiTerm 2009 Convertを通して用語ベースにインポート
これまでにデータの入っていない空の用語ベース2つと、それぞれにインポートするためのExcelファイル2つを作成しました。次に用語ベースAにExcelファイルの用語集Aをインポートし、用語ベースBに用語集Bをインポートします。SDL MultiTerm 2009 Convertを使いますので、操作やインポートの手順は「用語ベースに用語を登録」を参照して下さい。
用語ベースAのインポートが完了(↓)

用語ベースBのインポートが完了(↓)

Excelのファイルをインポートすると言いましたが、正確にはSDL MultiTerm 2009 Convertによってインポート用のXML形式に変換されたファイルです。Excelの用語集A.xlsxは「用語集A.mtf.xml」に変換され、用語集B.xlsxは「用語集B.mtf.xml」に変換されます。用語ベースに実際にインポートするのはXMLファイルの「用語集A.mtf.xml」と「用語集B.mtf.xml」です。(↓)

赤い枠線で囲っているXMLファイルが、実際にSDL MultiTerm 2009にインポートするファイルです。この講座の用語ベースに用語を登録のようにSDL MultiTerm 2009 Convertの初期設定のままで変換した場合、もともとのExcelファイルがあったフォルダーに作成されます。
2つの用語ベースを統合
用語ベースAに対して、用語ベースBを統合します。まずはMultiTerm 2009を起動し、用語ベースAを開いた状態にして下さい。(↓)

ご覧の通り、今は単語が5個だけ登録されています。(↑)
次に用語ベースBを「エクスポート」します。これまでにExcelからXMLファイルを作成したのと似ていますが、「エクスポート」では既存の用語ベースからXMLファイルを作成します。
「エクスポート」するには、用語ベースBを開いた状態にして、左側ナビゲーションの「カタログ」をクリックします。(↓)

そうすると赤い枠線で囲んだエリアに「カタログ」のメニュー項目が表示されますので、一番下の「Export」をクリックします。(↓)

右側のビューにはどのような形式でエクスポートするかを選ぶ項目がありますので、一番上の「Default export definition」を右クリックして、エクスポートを実行します。(↓)

一番上の「Default export definition」を右クリックして、エクスポートを実行します。(↓)

そうするとエクスポートウィザードのステップ2/8に入ります。エクスポート後のファイル名を手で入力し、適当にログファイル名を入力します。エクスポートファイルのところに「F:\翻訳\用語ベースBのエクスポートファイル」と入力し、ログファイル名には「F:\翻訳\あああ」と入力しました。(↓)

注意点
少し分かりずらいですが、上のファイル名を入力するエリアには、エクスポートファイルの保存先のフォルダー名を含めてファイル名を入力します。エクスポートファイルを保存するフォルダーの名前も記入しなければならないということです。ここではFドライブの「翻訳」フォルダーに保存したいので、まず「F:\翻訳\」と記入し、それに続いてファイル名を入力します。
慣れないうちは次のように操作します。
エクスプローラーで保存先のフォルダーを開きます。(↓)

赤い枠線で囲ってあるアドレスバーをクリックすると「コンピュータ→WORKS(F:)→翻訳」という表示が「F:\翻訳」に変わるので、これをコピー&ペーストして使用します。

(↑)「F:\翻訳」がフォルダーの場所になりますが、この最後にもう一つ半角円マークの「\」を加えて「F:\翻訳\」として、続いてファイル名を入力します。最終的には「F:\翻訳\用語ベースBのエクスポートファイル」と入力しました。(↓)

注意点が長くなりましたが、上のステップ2/8で「次へ」をクリックすると、次のようにいきなり「ステップ8/8」になります。その中間のプロセスは目視できないほどの超高速で実行されたのかもしれません。(↓)

(↑)エクスポート元の用語集Bは収録用語数が5組だけなので、この画面が表示された時点でプログレスバーが「100%」になっています。画面には「エクスポートしています」と現在進行形のメッセージが表示されていますが、すでにエクスポートは完了しているので「次へ」をクリックします。
そうすると次の画面のようにエクスポートウィザードが完了しますので「終了」をクリックして下さい。(↓)

最後に、ステップ2/8で入力した保存先のフォルダーを確認します。エクスポートファイルの「用語ベースBのエクスポートファイル.xml」とログファイルの「あああ.log」が作成されていれば準備OKです。(↓)

続いて用語ベースAに用語ベースBを統合する作業を行いますが、実際の作業内容として、上記で作成された「用語ベースBのエクスポートファイル.xml」を用語ベースAにインポートすることになります。つまり、統合という名目ですが、やっていることは
(1)用語ベースBをXMLファイル形式でエクスポート
(2)それを用語ベースAにインポート
ということです。
用語ベースAに用語ベースBを統合
再び用語ベースAを開いた状態にして下さい。(↓)

左側ナビゲーションの「カタログ」をクリックし、下の画像で赤い枠線で囲んだ「Import」を選びます。(↓)

右側のビューにはインポートのメニュー項目が表示されているので、一番上の「Default import definition」を右クリックし、「実行」を押します。(↓)

そうするとインポートウィザードのステップ2/8に入ります。「参照」ボタンを押して、先ほど「コンピュータ→WORKS(F:)→翻訳」のフォルダー(=「F:\翻訳」)に保存した「用語ベースBのエクスポートファイル.xml」を選びます。(↓)

あとは「次へ」をクリックします。
次はステップ3/8で、「無効なエントリ用の除外ファイルを指定し・・・」と表示されています。ここでも適当なファイル名を入力し、「次へ」をクリックします。(↓)

またいきなりステップ7/8に入ります。インポートの内容を確認するだけですので、これでよければ「次へ」をクリックします。(↓)

ステップ8/8ではMultiTerm 2009がインポートを実行します。インポートする用語が5組だけなので0.5秒ほどで「100%」になって完了します。「次へ」をクリックして下さい。(↓)

インポートウィザードが完了したというメッセージが出ますので、「終了」をクリックします。。(↓)

用語ベース統合の結果を確認
上記までの手順で用語ベースAに対する用語ベースBの統合が完了しています。実際にはインポートという手順を行ったわけですが、もともとはコンピュータ関係の用語5組が収録されていた用語ベースAに、用語ベースBに収録されていた宇宙関係の用語5組が加わっていることが確認できます。(↓)
統合前の用語ベースA(↓)

統合後の用語ベースA(↓)

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